「イタリア地震予知裁判」に思う

学者に実刑判決が下った、世間を騒がせている「イタリア地震予知裁判」ですが、下記の東京大学地震研究所助教の大木聖子(おおき さとこ)氏のブログが私にはもっともしっくり来ました。以下大事な点を2つまとめます。

・訴追された理由は『予知の失敗』ではない

あたかも学者が地震を予知できなかったために罰せられたかのような中世の魔女狩りを思わせるような報道の仕方をメディアがしていることに遺族会は憤慨しているそうです。

「日本のほとんどのメディアが,予知できないで禁錮6年,といった情報で本件を議論しているのは,あの日涙ながらに想いを伝えてくれた遺族たちを再び踏みにじるようで,やめてほしいと思っています.」(下記ブログから引用、以下「」で囲った箇所はすべて同ブログからの引用です)

遺族が訴訟を起こした理由は、「地震が起こる可能性があったのに政府と委員会が『安全宣言』を発表したこと」にあります。

・なぜ『安全宣言』になったのか

「行政はパニック状態の市民をおさめるために,はなから安全情報を出すつもりだったこと,そしてそれは行政判断ではなく,科学者からのお墨付きという形で遂行することを,委員会を開催する前から決めていたのです.」

「このようなコミュニケーションを取った背景は,巷の予知情報を抹消し,目先のパニック状態をおさめたいという国家市民保護局と州政府市民保護局長の思惑があったと考えられます.」

このあと、同ブログは、では科学者はどうあるべきだったのかを述べています。

地震が起きたのは2009年4月6日、3年半かかって今回の判決を勝ち取った遺族たちの闘いを、メディアはもっと正しく報道して欲しいと思いました。

最近本当にそう思いますが、マスメディアの報道は当てになりません。報道の元データにアクセスしなければ、真相がわからないと思います。

ラクイラ地震 禁錮6年の有罪判決について

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